中国地方整備局のHP(ユニバーサルデザイン)でバリアフリー研究会の生い立ちと活動が紹介されていましたので、転載させていただきます。
市民協働先駆けとしても多くの注目を集めました。
【参照】http://www.cgr.mlit.go.jp/universal/pdf/02_13kureshi.pdf
【参照】http://www.pref.hiroshima.lg.jp/www/contents/1170737340647/files/zirei_all.pdf
9.ユニバーサルデザイン先行事例
13.広島県呉市住民・行政が連携し、積極的にバリアフリー整備に取り組んでいる事例
■背景
呉市は全国的にも高齢化率が高く、この問題に対して解決策が早くから求められていた。また、呉市の玄関口ともいえるJR呉駅では、周辺施設までの移動経路に障害が多く利用しにくいという問題も住民等から挙がっていた。そのような時期に交通バリアフリー法が公布、施行されたこともあり、それをきっかけとして住民参加のまちづくりが始まることとなった。
■経緯
(図省略)
■特徴
【1】第4回ひろこく道づくりフォーラム「やさしさマッププロジェクト」の実施
「ひろしま道づくりフォーラム」(国交省・広島県・広島市主催)のプロジェクトの一環として、呉市中心市街地を対象地区として、ワークショップや現地点検等が実施された。議会でも質問が出ていた、誰もが利用しやすい「バリアフリーのまちづくり」の具体的な取り組みを検討していた市は、呉市においての現状を把握するため、市民や福祉団体と協力してプロジェクトに参加することとした。
<目的>
広島のまち・道づくりについて周辺住民や道路利用者、行政が一緒に考えることを目的としている。
<参加者>
車いす使用者、視覚障害者、聴覚障害者、老人等約30 名
<概要>
| 実施 | 期日 | 内容 |
| 第1回 |
平成12 年12 月3日 13:30~16:30 |
<講演>「まちのバリアフリー、そしてユニバーサルデザイン」/白石正明氏 <座談会>「呉市におけるやさしいまちづくり」/白石氏、呉市活動団体関係者 <グループ討議>グループに分かれて感想や次回のワークショップに向けたポイントを確認する |
| 第2回 | 平成13 年1 月21日 13:30~16:30 |
<まちを点検してみよう!>市民や商店街関係者が参加して、街の点検活動を行う。インスタントシニア、電動スクーター、車いす、ベビーカー等を利用してまち歩いた。優良 事例や危険なところをチェックした。点検後、マップにチェックしてハード・ソフト両面からの優良ヶ所と問題ヶ所の抽出を行った。 |
| 第3回 | 平成13 年1 月28日 13:30~16:30 |
<まちのやさしさマップを描こう!>第2回の点検活動の結果から「まちのやさしさ マップ」を作成した。また、表彰したいやさしい事例は表彰マークをつけた。 |
| 第4回 | 平成13年2 月18日 13:00~16:30 |
<まちのやさしさマップ発表会・優良事例表彰式>「まちのやさしさマップ」を呉市民に発表し、優良事例の表彰式を行った。 |
<効果>
呉市の現状を市民や行政が把握することで、今後の道づくりやまちづくり参考になる"やさしい事例(バリアフリー、ユニバーサルデザインの事例)"等が確認できた。
また、市民や福祉団体、行政などがまちづくりに対して積極的な姿勢を見せ、次のステップとして呉市移動円滑化基本構想を作成するに至った。また、バリアフリーのみでなくユニバーサルデザインの視点にも配慮した。
【2】市民グループによるバリアフリー研究会の発足
「NPO 法人呉サポートセンターくれシェンド」内に位置しており、福祉関係者や市民団体等の市民ボランティアにより構成されている。行政の主催するプロジェクトに参加したり、寄付された電動スクーターを活用して呉ポートピアパークでの貸し出し、バリアフリー研究活動の報告等を行っており、行政や市民との連携を自主的に強化している。
<これまでの主な活動>
| 平成12年11月 | 交通バリアフリー法の施行をきっかけに発足 |
| 平成12年12月~3月 | 「みちづくりフォーラム実行委員会」主催の「やさしさマッププロジェクト」に参加 |
| 平成13年5月 | 呉市より、電動スクーターミュースターを貸与される |
| 平成13年7月 | 「みんなにやさしい商店街づくり研究会」開催。講師:加藤博 |
| 平成13年8月 | 呉市市民生活課主催「キッズボランティアスクール」に参加 |
| 平成13年11月~12月 | 「みんなが楽しめる公園づくり研究会」開催 |
| 平成13年11月~12月 | 呉市荒神町小学校・本通小学校のボランティアの授業に参加 |
| 平成14年1月~3月 | 第5回ひろしま道づくりフォーラム「みんなにやさしいバス研究会」開催 |
| 平成14年3月 | 第5回ひろしま道づくりフォーラム「プロジェクト報告会」開催 |
| 平成14年5月 | ハーティマップ(中央地区版)作成開始 呉市車椅子九嶺クラブのガイドブック作成に参加 |
| 平成14年11月 | 荒神町小学校、両城中学校と心のバリアフリー推進活動 |
| 平成15年3月 | 第6回ひろしま道づくりフォーラム『プロジェクト報告会』開催 ハーティマップ(中央区版)発行 |
| 平成15年7月 | ハーティマップ(広・阿賀地区版)作成開始 |
| 平成15年9月 | 障害者ふれあいランドのチラシ配布・バリ研パネル展示 |
| 平成16年2月 | まちみちのバリアフリー研究会開催 |
【3】呉市移動円滑化基本構想の作成
法の施行と、市長の積極的な姿勢により、基本構想を作成することを決定した。「基本構想検討委員会(委員長:緒方呉高専助教授)」を設置し、市民などの意見を取り入れながら平成13年8月23日に「呉市移動円滑化基本構想」」を全国で3番目に策定した。
<呉市のバリアフリー化の視点と具体的取り組み>
| 呉市のバリアフリー化の視点 | 呉市のバリアフリー化の視点 |
1.「すべての人を対象とした取り組み」 |
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| 2.「呉市の特性に応じた取り組み」 交通環境や施設の立地状況等の特性に応じた取り組み |
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| 3.「短期間で効果を上げる取り組み」 重点整備地区及びその他の地区との一体的な整備 |
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| 4.「心のバリアフリー化への取り組み」 市民全員の理解と協力が不可欠 |
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なおJR呉駅構内に設置されたエレベーターは当初一般的なエレベーターを設置する予定であったが、設計時の市民の要望により、ドアをシースルーとし、構造を通り抜け型に変更している。
<市民ニーズによる事業内容の変更>
基本構想策定後、JR広駅周辺の重点整備地区内の事業対象道路(道路特定事業計画(案)では整備優先順位を高めに設定していた)について、周辺住民等が"商店などが多く幅員がせまいため通行しにくい"との意見が挙がっていた。そのような状況を踏まえ国、県、市、公安と基本構想策定委員会の委員及び住民は、対象道路の現況を知るため、現地点検を実施した。その結果、優先順位に関わらず早期の対応が必要と判断され整備を実施した。周辺住民からは喜びの手紙が届くなど反響を得ている。
【4】小・中学校による啓発活動
総合学習の一部として小・中学校に、"バリアフリー研究会"が啓発指導を行った。その後、「整備されたエレベーター周辺には違法駐輪が多く利用しづらいのでは?」「点字ブロックの上に障害物があっては障害を持つ人が利用できない」という生徒の声が数多くあがり、自発的に行政やバリアフリー研究会などと共に啓発活動を行った。
<期日>平成14 年11 月13 日
<参加者>呉市荒神町小学校3年生、両城中学校2年生計99 名、バリアフリー研究会、呉市車椅子九嶺クラブ、中国地域づくり交流会、広島国道工事事務所、広島県、呉警察署、呉市計160 名
<内容>
- 呉駅周辺の点字ブロックに「ものを置かないで」というシールを貼る(約50 枚)
- 呉駅周辺に設置されたエレベーターに関するアンケート調査
- 歩道に駐輪をしないように呼びかけるチラシ配布
【5】「ハーティマップ」の作成
"バリアフリー研究会"では、呉市中央地区の歩道状況、信号機、休憩施設、まちの情報等を整理したハーティマップを作成した。ハーティマップは「夢街道フォーラム(H16.2.21)」のマップコンテストにおいて優秀賞という成績を収めている。
■今後の展開
- NPO はバリアフリーによる取り組みを報告書としてまとめ、継続的に報告会を行っている。
- 市民も行政も成果が見えることにより、今後もさらなる意識啓発を図りたい。
- 小、中学校の総合学習による取り組みを促進したい。
- 行政によるバックアップのもと、市民や各種団体との協働により呉市の「ハーティマップ(広版)」を作成予定。
- 観光拠点におけるバリアフリー化に取り組んでいきたい。
■問い合わせ先等
【問い合わせ先】NPO 法人呉サポートセンターくれシェンド | 呉市都市政策部都市計画課
【関連ホームページ】http://www.kuredesign.net/bariken/ | http://www.city.kure.hiroshima.jp/
〔注〕上記資料はブログに載せるためにレイアウト等修正しています。また、写真等が抜けています。